ビジョナリーカンパニー 時代を超える生存の原則

著者(編集者):ジム・コリンズ (著), 山岡洋一 (翻訳)
出版社:日経BP社

ビジョンを持つ=未来志向・先見的な感覚を持つ企業。業界で卓越し、広く尊敬を集め、大きなインパクトを世界に与え続ける企業。重要な点は、ビジョナリーカンパニー(以下VC)が組織である点。いつかはこの世を去るカリスマ経営者、いつかは時代遅れとなる先見的なアイデアや商品頼りではなく、半永久に繁栄する組織=企業をいかに構築するか。以下、簡単にVCの特徴をまとめました。 1 VCは、設立当初のスタートでは後れをとるが、長距離レースには勝つ。 2 VCは、個人の名声よりも、基本長く続く組織を作り出すことに力を注ぐ。 3 VCの目的は、単なる金儲けを超えた基本的価値観や目的といった基本理念に忠実である。 4 VCでは、理念をいかに深く「信じて」いるか、そして、会社の一挙一動に、いかに一貫して理念が実践され、息づき、現れているか。 5 VCは、何世紀にもわたって変わることない基本価値観を維持しながら、進歩への意欲が極めて強い組織である。 6 VCは、イメージとは異なり社運を賭けた大胆な目標に挑むことを恐れない。 7 VCでは、うまく適応して活躍するか、病原菌か何かのように追い払われるかのどちらかである。 8 VCがとる最善の動きの中には、実験、試行錯誤、臨機応変によって、そして、文字通りの偶然によって生まれたものがある。あとから見れば、実に先見の明がある計画によるものに違いないと思えても、実際は大量のものを試し、うまくいったものだけを残す方針の結果であることが多い。 9 VCでは延べ1700年の歴史の中で、社外からCEOを迎えたのはわずか4回だけで、生え抜きが活躍する環境である。 10 VCは、競争に勝つことではなく、自らに勝つことを第一に考えるため常に「明日にはどうすれば、今日よりうまくできるか」と厳しく問い続けている。 11 VCは、ORの選択で自身を苦しめず、ANDの才能を生かし、たとえ逆説的な目標でも両方をかなえるよう努力を惜しまぬ。
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